現状は維持できない。
「ほんとに「今のまま」でいたらどんなものだって劣化していくよ。
古ぼけて慣れきって
飽きられて
忘れられる。
維持できねーんだ「現状」ってのは」『世界で一番、俺が〇〇』2巻より
いま、この瞬間が心地よくても、このセリフの通りで「現状」って維持できないのよね。
小学生のころ、毎日ゲームするのが楽しくて、友達をうちに呼んで対戦とか協力プレーしまくって。
新しいゲームがでるとまた友達とゲームをやりこんで。
次はゲーセンに通うようになってそっちでも新しく友達ができて対戦しまくって。
こうやってみるとずっとゲームしてる風に思えるけど、歳を重ねるごとにプレーするゲームも変わってくるし、ゲームの趣味も変わってくるし、一緒にゲームする友達も変わってくるし、ゲームする場所も変わってきた。
小学生のころのままずっとファミコンで友達とゲームするって言うのは無理な話で、やっぱり古ぼけて慣れきって飽きられて、最後は忘れてしまうんだと思う。
いまハイスコアガールっていうアニメが放送されてる。
初代スト2でクラスの女の子と対戦するところから物語がはじまる。
格ゲー全盛期の世代にしてみるとすごく懐かしいストーリー。
格ゲーをやっていると出会いもあるし別れもあるし、このアニメほどのケンカはないけれども険悪な人が生まれたりもするし、新しいバージョンが出るたびにゲームバランスが変わるから同じゲームをするにしてもシリーズによって新しく戦い方を考えていかないとだめだし。
ずっと同じゲームを、同じメンバーで、同じように遊び続けるっていうのはできない。
楽しむために「現状」ってどんどん変わっていく。
僕はなにかと要領のいいほうだったので、新しいゲームがでてもそこそこ上手かった。
格ゲー以外にもいろんなゲームをやってきたけれども、やっぱり対戦というのが自分にしっくりくるらしくて、スト2のキャッチコピーの「俺より強いやつに会いに行く」の通り、強い相手と戦いながら自分が強くなっていくことが一番たのしみだった。
でもゲームを続けていると腕の差っていうのが徐々に出てくる。
上手くなっていく友達もいれば、下手なままの友達もいる。
ゲームは楽しむものだから必ずしも上手くならなくても良いと今でも思ってる。
でも僕は強くなりたかったし、新しいゲームが出るたびにそのゲームで一番上手い人になりたかった。
そうなってくると対戦すると友達が変わってくる。
同じゲームをやりこんでいる人。
レベルが同じぐらいか少し上ぐらいの人。
そういう人との付き合いが増えてくる。
環境も変わってくる。
当時はネットなんてなかったから強い人と出会いたければゲーセンに行くしかなかった。
ゲーセンも場所によって腕はまちまち。
そうなってくると環境もどんどん変わっていった。
ゲームを楽しむとか、ゲームで上手くなるっていう目的だけはそのまま今も根付いている。
でも「現状」っていうのは維持できない。
たまに昔のゲームをプレーしたくなるけどそれは当時を思い出して楽しむものであって、当時のような楽しみ方はできない。
当時の友達もいない。
当時の対戦環境もない。
同じゲームだけどやっぱりそのときとは違う。
いま僕はスプラトゥーン2をやりこみつつ、ニンテンドースイッチでいろんなゲームに手を出してる。
これからも色んなゲームが出て、いろんなハードが出て、ゲーム環境はどんどん変わってくる。
「現状」は維持できないけど、今を思いっきり楽しむっていうのが大事なんだと思う。
今を大切にするっていうやつかな。
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